富山市北代縄文広場オープン15周年記念フェスティバル
 
北代縄文広場は多くの方々に支えられ、平成26年4月29日にオープン15周年を迎えることができました。皆さんに愛され続けた15年を記念して、7月26日と27日の2日間にわたって地元の長岡地区自治振興会との共催により北代縄文サミットを開催しました。

縄文文化講演会やアイヌ文化講演会、アイヌ文化展示解説会、縄文フォーラム、縄文広場解説ツアーなどの多様な記念イベントを行い、県内外からたくさんの皆さんにご来場いただきました。心からお礼申し上げます。

夏の暑い日差しの中でも大盛況だった、北代縄文サミットの様子をご紹介します。
 
記念イベント
「アイヌ文化をとおして縄文文化を学び、伝える」をテーマに、特別ゲストとして北海道むかわ町の鵡川アイヌ文化協会の皆さんをお招きし、アイヌ民族の歴史に関するご講演をいただき、また古式舞踊・楽器(ムックリ)演奏を披露していただきました。来場者が協会の皆さんと一緒に輪踊りを楽しむことができました。
鵡川アイヌ文化協会の皆さん このほか、アイヌ文化展示解説会での民具・写真の解説や民族衣装の試着体験、アイヌ語教室などをとおして、イベント参加者は感動とともにアイヌ文化への理解を深める機会となりました。
鵡川アイヌ文化協会の皆さん  
アイヌ文化展示解説会展示品一部 ムックリ(口琴)演奏の様子 来場者とアイヌ古式舞踊
アイヌ文化展示解説会
(展示品一部)
ムックリ(口琴)演奏 来場者も参加したアイヌ古式舞踊
(輪踊り)
 
記念講演会
敬和学園大学の藤田富士夫先生による縄文文化講演会では、アイヌの神話や物語を縄文文化と交差させることで、狩猟採集民の心性に迫っていただきました。

縄文フォーラムでは、新潟県津南町の農と縄文の体験実習館”なじょもん”の佐藤氏と、福井県若狭町の若狭三方縄文博物館DOKIDOKI会の玉井氏に縄文遺跡の活用事例を発表していただき、北代縄文広場を活用していくうえで、多くの点で学ぶところがありました。その後、藤田氏の司会で座談会を行い、参加者は史跡の保護活用を含めて縄文文化に関する理解を深める機会となりました。
縄文文化講演会 縄文フォーラム(座談会)の様子
藤田氏による縄文文化講演会 縄文フォーラム(座談会)
 
記念ミニ企画展
北代縄文館では開館15周年記念ミニ企画展「小竹貝塚の変遷」を開催しています(平成26年7月15日から平成27年1月12日まで)。弥生時代の木盾など初公開の出土品を展示し、縄文サミットでは埋蔵文化財センター学芸員による解説会も行われました。

また、国立科学博物館での人類学的研究を終えて里帰りした小竹貝塚1号人骨等の縄文時代人骨(実物)が特別限定公開されました。
小竹貝塚1号人骨(実物) ミニ企画展解説会の様子 縄文サミットでの解説会では県内外から約80名の方がご参加くださいました。 ミニ企画展説明資料のほか、縄文人骨の資料をお配りして解説会を催しました。展示室や解説会場では、熱心な皆さんから多くの質問を頂戴しました。 
公開された小竹貝塚1号人骨(実物)と解説会の様子
 
人骨(実物)の公開は、北代縄文サミットの初日から8月3日まで数日間のみでしたが、期間中は1000人を超える方々にご覧いただきました。 
北代縄文広場はこれからも地域や来場者の皆さんから愛される
施設をめざして、活動してまいります。
これからも北代縄文広場を宜しくお願いいたします。 
富山市教育委員会長岡地区自治振興会