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中学生向け

豊かな生活をささえるもの

富山市の一般会計歳入のグラフを見てみましょう。市の仕事には、市民の納めた市税が使われます。税は、住民が家計の中から負担し合ってくらしを守る具体的な裏づけです。つまり、市税などの自主的な財源で歳入の多くをまかなえる地方公共団体は、それだけしっかりとした裏づけをもって地域づくりに取り組むことができ、私たちの身近な日々の生活を支える本来の「地方自治」の姿に近いといえるでしょう。

しかし、それだけでは足りないため国が地方公共団体に補助しています。その一つが国庫支出金です。これは国税の一部を使いみちを決めて地方公共団体に支出するものです。富山市の場合、民生費、土木費、教育費、衛生費などの一部が国庫支出金でまかなわれています。

また、地方公共団体に補助されるものに、地方交付税があります。これは、いったん国税として納入された所得税、法人税、酒税、消費税などの中から地方に補助されるお金です。税などの自主財源が乏しい地方公共団体には手厚く、豊かな所には薄くして、公共サービスに格差が生じないように調整しているのです。

市や県などでは、こうした国の負担金や補助金を得ながら、主として教育、環境、保健衛生、生活保護、上下水道、消防・警察など地域住民の生活環境や福祉を中心に税金を活用しています。国が行う外交、司法、経済・産業の計画などと異なり、日常生活に密着した地方公共団体の行政活動の特色があるのです。

富山市は平成8年4月1日から「中核市」となり、行政事務の効率化、総合的行政の推進、地域の特色を生かしたまちづくりに取り組んでいます。

※大阪市や横浜市などの大都市(政令指定都市)以外の都市で、規模能力が比較的大きな都市について、その事務権限を強化し、できる限り住民の身近で行政を行うことができるようにして、地域行政の充実に資するべく設けられたものです。(例:保健所の設置、身体障害者手帳の交付、屋外広告物の条例による設置制限など)

納められた税は、どのように活用されているでしょう。

令和5年度の予算では市民一人当たりに換算し、409,316円のお金が使われることになっています。市では「人・まち・自然が調和する活力都市とやま」の実現をめざしています。そして、だれもが生きがいをもって充実した生活ができる地域社会を築くために、生活環境や福祉を重点に予算を組んでいます。市税などは、そのために働く人々の人件費や、施設の建設、事業や生活の補助に割りふられているのです。

民生費

「すべての人が輝き安心して暮らせるまち」をつくるために使われています。民生費の47.4%は社会福祉費にあてられ、例えば、介護保険や後期高齢者医療、国民健康保険などの費用をはじめとして、食事の準備のできない高齢者宅への配食サービス、日常生活用具の給付や貸与、介護保険施設建設への助成、高齢者の在宅生活を支援するネットワークづくり、障害者の補装具の給付などに使われています。


土木費

「安心・安全で持続性のある魅力的なまち」「人が集い活気にあふれ希望に満ちたまち」づくりに約217億円があてられています。富山市が環日本海地域における求心力ある中核都市として飛躍、発展していくために、下水道の整備や市街地の再開発などのほかに、近年、富山駅周辺の整備や中心市街地の活性化の促進にも力を入れています。


(注)計数については、それぞれ四捨五入によっているので、
端数において合計とは合致しないものがあります。

総務費

納税通知書の発行、住民票の交付、広報紙の発行などの仕事をします。